私の案件の場合、私自身が特殊な職業柄、弁護士の先生にとって、極めて困難な案件となりました。しかも、私個人の場合、この世でたった一人の身内の死を受け入れる事が出来ずに、完全に心は疲弊しきっており、何度、自分をもう終わらせよう…と思ったか分かりません。そのような状況の中の私に対し、最後の最後まで決してあきらめず、常に私の側に寄り添い、支えていただけた事、そして、裁判後の事まで心をかけていただき、感謝の気持ちしかございません。先生は、終始、原告の裁判後の人生まで、とても大切にされていらっしゃいました。こんなにも素晴らしい心をお持ちの弁護士の先生がこの世にいらっしゃるんだ！と私の心は震えました。お陰様で、私は、裁判という人生初めての試練を無事に乗り越える事が出来て、今こうして生きています。まだ、悲しみが襲ってくる日がありますが、裁判中、終始先生に支え続けて頂けたあの強く温かな慈愛の想いを心の支えにして、これからを力強く生きていこうと思います。心より感謝申し上げます。ありがとうございました！

弁護士として仕事を続けていくなかで、人の死に触れる機会は少なくありません。当然ながら、法律を使っても亡くなった方の命を元に戻すことなどできず、本事件でも、ただ法律を形式的に当てはめるだけでは根本的な解決にはならないと考えました。特に、愛情が人一倍深いご依頼者様にとっては、お身内の方が亡くなられた悲しみは筆舌に尽くしがたいものがあったと思います。自分に一体何ができるのだろうと考えたときに、これまで生きてこられた人生を丁寧に振り返り、そして、これからの人生をどのように歩んでいかれるのかについて、ご一緒に考える時間を多く共有させていただくことが一番大切と思い、そのようにご対応させていただきました。もし、そのような時間が、今後のご依頼者様の人生を前に進めていく力になっているのであれば、私としては嬉しい限りです。